2004 年 12 月 6 日 (月) 掲載

● 大規模固有値計算ライブラリARPACKについて

大規模固有値問題解析のための計算ライブラリARPACKをスーパーコンピュータHITACHI SR8000で 利用するための試験的な検討を行いました. 作成したライブラリは32ビットアドレスモードおよび64ビットアドレスモードに対応しています. ライブラリの作成にあたって,スーパーコンピュータで提供されている自動並列化コンパイラを用い, ノード内共有メモリ並列処理(SMP)に適合させています. したがって,ノード内共有メモリ並列処理を行う場合, ライブラリをリンクするだけでARPACKの機能を利用することができます. ご興味のあるユーザは本センターまでご連絡ください.

ARPACKについて

数値計算ライブラリARPACK ( http://www.caam.rice.edu/software/ARPACK/)は米国Rice大学のR. Lehoucq, K. Maschhof D. SorensenおよびChao Yangによって開発されたました. 今回検討を行ったソフトウエアはバージョン2で,1996年に公開されたものです. このライブラリはPC Linux, ワークステーションおよび メインフレームなど 多くの計算機プラットフォームに移植され, 利用できるようになっています.

ARPACKは大規模固有値問題を解くために開発されたFORTRAN77準拠のサブルーチン集です. このライブラリを利用して, 正方行列の固有値およびその固有ベクトルを求めます. エルミート行列,非エルミート行列および一般的な大規模疎行列に適応でき, 大規模計算には不可欠なライブラリの一つです. 現バージョンでは,行列要素として実数および複素数, 精度として単精度および倍精度に対応しています.

PC Linuxで解析をされているユーザで,
  1. 大規模な固有値問題を合理的な時間内で解析したい
  2. パラメータを変更しながら,同時に多数の解析を実行したい
などのご要求をお持ちでしたら, スーパーコンピュータを活用してはいかがでしょうか. 数値計算ライブラリに関するご要望・お問合せ, ならびにソフトウエアのポーティング支援等について本センターにお気軽にご相談ください.